世界共通の課題として定義されたSDGsの17のゴールは世の中に広く普及し、その課題を解決していこうという動きはコロナ禍で加速を見せました。そして我が国においても社会共通の課題に本格的に取組むベンチャー企業が増加して参りました。
しかし、高い志を持ち革新を起こしうる企業が初期の成長を遂げても、その後ユニコーン企業として大きく成長する数はわが国では限られているという現実があります。これは人口減少が見込まれる中、マクロ的には事業成長の機会が乏しいという環境要因がある一方で、ベンチャー企業の資金循環エコシステムが未成熟という要因がある可能性があります。我が国の上場市場は小規模IPOがしやすいという素晴らしい特色がある一方で、小規模であるがゆえ、長期的に成長に伴走できる機関投資家が上場初期から投資しづらいこと、ならびに本格的なフィナンシャルアドバイザリーを行う能力を有する金融機関が長期的に関与するインセンティブが低いこと、等がこのエコシステムから成長企業が輩出されていくことの阻害要因である可能性がある、と私たちは考えます。
加えて、高齢化・生産年齢人口減少が進展する中、高度経済成長期に蓄えた国富を活用し、個人・事業会社が貯蓄から投資へと軸足を移し投資立国として成長していくことは本邦特有の課題であり、本邦では成長企業輩出のニーズと、投資を上手に行っていくニーズが共存していると考えられます。そしてこのような状況の中で、まさにその中間に立ち、責任ある投資先の選定と成長支援をしていけるサービスが必要とされている、と私たちは考えます。
インベストメントLab(ラボ)は、社会課題解決に取り組み、革新を起こしうる企業に対して成長資金と真に必要なフィナンシャルアドバイザリーを提供し、一方で投資家にとって肝要な価値観・テーマに沿った投資機会とポートフォリオの分散機会となるオルタナティブファンドのご提供を行う会社として設立いたしました。
インベストメントLabのメンバーは、長年金融機関に在籍し、企業の時価総額が10億から100億、100億円から1000億円へと成長していく過程をつぶさに見つめ、その金融スキルと国内外のネットワークを駆使して応援してきた者たちです。 私たちは、その知見を最大限活かし、成長企業と伴走し経営支援をすること、投資家に厳選した投資機会を提供すること、に力を尽くします。 そして、このような事業を通じて本邦の投資文化を一層洗練させ、投資立国として健全かつ円滑な資金循環機能を有し、数多くの成長企業を輩出していくための一助となりたいと考えます。
何卒当社をご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。
2022年4月
代表取締役 宇根 尚秀